古来香りは祈りや健康と共にあるものでした。
エジプト時代には香りは祈りのために使われ、
中世近世では、身体を整えるものとして使われました。

人から漂ってくるよい香りは、
あくまで、祈りや健康の結果として、漂ってくるものでした。
それが時を経て、現代では、香らせるという一部分のみが評価されて、
合成香料が出てきたり、香り成分の健康の側面、
さらには、その化学的な機序のみを取り上げられた天然香料などが出回っています。
祈りや健康、喜び、その全てがあるという全体性から、
人間が取り扱いをしやすいように、
一部分を切り離して扱っていくのがこれまでの歴史でした。
エジプト時代まで、製法を遡り作ったフランキンセンスオイル。
先日はその場にいた皆さんが触れた瞬間に、空間全体が静寂に包まれました。

わからない中、
自分なりに手探りで 香りと向き合い進んできた10年間ですが、
この静寂と祈りというのはとても繋がっている気がします。
身体と心だけでなく、生命への祈りまで内包した、生命の全体性に働きかけるオイル。
そして、それが現実世界の成分としても表されている。
そして、触れると実際に体感できる。
この質感を世界に届けたくて、僕はこの活動やってる気がします。
いのちという目に見えないけど、確かにあるものを
触れたと思ったら、手からこぼれていってしまうもの。
そんなものに触れようとした時のみ触れられるもの。
というようなフランキンセンスの漬け込みセレモニーを20日するので、
ただいま準備中です。



